中国国家統計局は27日、全国工業企業（一定規模以上）の2023年１～８月の利益が前年同期比11.7％減の４兆6,558億2,000万元（約95兆円）だったと発表した。減少幅は１～７月の15.5％から縮小。１～２月の22.9％減から月を追うごとに改善している。
３大業種別で見た利益は、全体の７割を占める製造業が13.7％減の３兆2,982億8,000万元。減少幅は１～７月の18.4％から縮小した。採掘業は20.5％減の8,906億3,000万元。一方、電力・熱・ガス・水の生産・供給業は40.4％増の4,669億1,000万元となり、大きな伸びが続いた。
より細かい業種別で見ると、全41業種中25業種が減益または赤字となった。石油・石炭・その他燃料加工業（68.9％減）、鉄金属精錬・圧延加工業（57.1％減）、化学原料・化学製品製造業（51.1％減）、製紙・紙製品業（39.8％減）などが大幅な減益となった。
一方、電力・熱の生産供給業が53.4％増と引き続き好調だった。中国の主力業種の一つ電気機械・器材製造業は33.0％増、鉄道・船舶・航空宇宙・その他運輸設備製造業は32.5％増だった。自動車製造業は2.4％増で、伸び幅は１～７月の1.0％から拡大した。
企業の形態別の利益は、国有企業が16.5％減の１兆5,841億6,000万元、株式制企業が12.1％減の３兆4,018億4,000万元、外資企業（香港・マカオ資本などを含む）は11.1％減の１兆1,092億7,000万元など。
８月単月の利益は前年同月比17.2％増。７月の6.7％減からプラスに転じた。
工業企業の１～８月の売上高は0.3％減の84兆3,280億元。マイナス幅は１～７月から0.2ポイント縮小した。営業コストは0.2％増の71兆8,255億元。売上高利益率は5.52％で、前年同期から0.71ポイント下がった。
８月末時点の総資産は前年同月末比6.6％増の163兆100億元。売掛金の残高は9.5％増の23兆4,100億元となった。
