茨城県がつくば市に無償譲渡する方針の洞峰公園(同市二の宮)について、同県の大井川和彦知事は27日の定例記者会見で、来年1月をめどに市へ移管したい考えを示した。無償譲渡に対する審議を行っていた県議会の特別委員会が25日に県の方針を妥当と判断したことを受け、県は12月の県議会定例会に条例改正を提案する見通し。
洞峰公園を巡っては、民間の資金とノウハウを生かしたパークPFI制度を活用し、グランピングやバーベキュー施設などを整備する県の計画につくば市が反対。県は公園を無償で市に譲渡する選択肢を示し、市が2月に移管を受け入れる方針を示した。
7月には県議会が「県有施設・県出資団体等調査特別委員会」を設置し、洞峰公園を含む県有施設の処分方針について「議論が不十分」として審議。複数回の議論や現地調査などを重ね、25日には洞峰公園の無償譲渡について妥当と判断した。
大井川知事は会見で「(委員会で)しっかり説明させていただいた。県の取り組みを認めていただき、理解いただけたものと考えている」と話した。
県と市などはこれまでに、公園内のフィールドハウスやアリーナ棟、プール棟など、老朽化した複数施設を合同で点検した。県が必要な修繕を行った上で、市に移管する方針だ。