福井県議会局が議員に貸与し引退時などに返還された14金製の議員バッジについて、同局が現在保管している69個のうち、11個がレプリカだったことが9月25日、分かった。レプリカのバッジは議員が当時、互助会で自費で購入して使用していたもので、誤って返還された可能性があるという。同局は「返還時のチェックが足りなかった。今後は管理を徹底したい」とし、レプリカを返却していた引退議員らに対し改めて14金製バッジの返還を求めている。
14金製バッジは4年ごとの改選時などに新人議員に貸与。議員辞職や任期満了による引退、死去した際などに返還してもらう規定となっている。議員は14金製バッジを着用するのが基本だが、紛失する恐れがあるため、議員の中には議員互助会「県政会」が用意するレプリカの金メッキ製バッジ(1個3650円)を自費で購入し、使用しているケースがあるという。
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県議会局の職員が8月、金価格の高騰で値上がりしている議員バッジの情勢を踏まえ、保管している14金製バッジを調べたところ、互助会のレプリカバッジが紛れ込んでいたことが分かった。
14金製とレプリカのバッジは見分けがつきにくく、同局は引退議員らが誤って返還している可能性があるとしている。14金製バッジの裏には「K14」と刻印されているが、返還時に職員の確認も不十分だったとした。
同局は「(該当する引退議員らに)14金製バッジを返還してもらうよう依頼している。紛失している場合は紛失届け出を提出するようお願いする」としている。紛失の際の弁償は求めないという。
金価格高騰により、同局が4月の県議選に合わせて公費で購入した14金製バッジは1個7万1500円。石川、富山両県会のバッジに比べて1.5倍以上高額となっている。