平戸・度島「たくしま防災まつり」 ビニール袋活用メニューを中学生が考案 避難所でも温かい食事を

イベント参加者にビニール袋を使って調理した食事を振る舞う中学生(右から2人目)=平戸市立度島小中学校体育館

 長崎県平戸市の度島で23日、「たくしま防災まつり」があり、市立度島小中の全中学生13人が避難所などで提供できるように考えた食事のメニューを発表した。
 度島地区まちづくり運営協議会主催。島外の専門家などの協力を得て災害を乗り切るアイデアを学ぼうと2年前から開催し3回目。今回は避難生活で健康維持などに欠かせない「食」がテーマ。熊本県在住で、タレント活動を通して防災情報を発信する防災士、柳原志保さんが協力した。
 同協議会は1学期に同校で「度島まちづくり塾」を開講。柳原さんを講師に招き、避難所で温かい食事を提供するアイデアとして、ビニール袋に食材や調味料を入れ、カセットコンロで湯煎して仕上げる料理を学んだ。
 中学生は一人一人が度島で調達できる野菜などを取り入れたメニューを考案し会場では「トウモロコシご飯」「だし巻き卵」「カレー」を振る舞った。約80人の参加者は「よく火が通っている」などと生徒に声をかけながら完食した。
 柳原さんは「食材を薄く切ると火が通りやすい」「湯煎は海水や川の水でもできる」「自宅にある食材で温かいメニューが食べられる」などとアドバイスした。
 参加者には中学生考案のレシピをまとめた冊子を配布。生徒会長の3年、中瀬徠杏さん(15)は「学んだことを災害があったときに生かしたい」と話した。

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