西九州新幹線 開業1年当日の利用者2万2871人 記念イベントや「Tシャツ切符」好評 

 JR九州の古宮洋二社長は28日の記者会見で、西九州新幹線(武雄温泉-長崎)が開業1年を迎えた23日の利用者数が2万2871人に上ったと明らかにした。昨年の開業日は1万4279人だった。
 当日は臨時列車を含め27往復を予定していたが、混雑軽減のため急きょ1往復を追加。古宮社長は、各駅でのイベントや当日限定で乗り放題になる「Tシャツきっぷ」が好評だったとし、「鉄道利用をどのように増やしていくかの一つのモデルになった」と評価した。
 九州新幹線長崎ルートの未着工区間(新鳥栖-武雄温泉)にも質問に答える形で言及。佐賀県の山口祥義知事が20日の同県議会で、佐賀空港経由などを例に南回りルートでの議論を国に促したことに対し、古宮社長は「知事から新しい言葉が出たのは、全線フル規格を議論する第一歩」と前向きな受け止めを示した。その上で、佐賀県の人口や行政経済、2次交通網の中心がいずれも佐賀駅だとして「佐賀駅ルートが市民や県民にとって一番利用しやすい」との認識を改めて示した。

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