秋葉原駅前に約170mの高層ビル建設へ “オノデン”など名物ビル撤去

電気街・秋葉原で再開発の計画が持ち上がっています。千代田区は9月28日、電気街の一角を再開発することについて、区議会に報告しました。再開発は高さ170メートルの高層ビルが建設される計画です。

記者:「こちらの道路を挟んだ一角が再開発予定の用地です。家電量販店やカラオケ店など、大小さまざまなビルが立ち並んでいます」

外国人観光客からも人気の千代田区の電気街・秋葉原。外神田1丁目のエリアに、高さ170メートルの超高層複合ビルの建設が予定されていて、オフィスや商業施設のほか船着き場、ホテルなどが整備される予定です。

この再開発を巡っては、約20年前から議論が行われていて、今もなお地権者の中で再開発を巡って意見が分かれています。都市計画を進める千代田区は、再開発をするためには地権者の3分の2以上の同意が必要としていますが、関係者によりますと現在の地権者の同意率は、3分の2に満たない64.1%となっています。千代田区は同意率が3分の2に満たない状況で、今年7月、審議会に計画案を諮り、賛成多数で可決しました。

秋葉原の再開発について、街の人は…

「ちょっとの寂しさはあると思いますね。何年も通ってますけども。特にオノデンのところとかその横とかは結構昔からあるので、全部なくなっちゃうのは寂しいです」「(ホテル施設は)外国人が多いから観光で泊まるってこと考えると必要な部分も出てくるかもしれないけどね」「秋葉原にはいらないと思う。街の感じ変わっちゃうと思うし」

区は今後、建築に関する条例を区議会に提出した上で、再開発に向けて正式な決定をしていく方針です。

外神田一丁目の再開発について詳しく見ていきます。再開発としてあがっているエリアですが、秋葉原駅から歩いてすぐの場所、電気屋のオノデン本館と今はエディオンになっている旧石丸電気があり、神田川沿いのエリアまでが計画としてあがっています。ここに高さ170mの高層ビルが建設される予定で、敷地内にはオフィスや商業施設のほか、ホテルや住宅などが入る予定となっています。

この計画が実際に行われればかなり街の雰囲気が変わりそうな計画ですね。ただこの再開発を巡っては、地権者の意見が分かれている状態です。地権者の同意が3分の2を満たしていないと再開発は進められないのですが、この状態のまま千代田区は審議会に計画案を諮り、賛成8、反対7の賛成多数で可決している状態です。

同意率が満たしていない中審議会を諮った経緯について区に取材すると、複数の地権者から「建物の老朽化が激しく地震による倒壊が怖い」「テナントから設備更新を要請されているが、再開発の話がある中で投資できない」といった声があがっているため、区として速やかに判断する必要があるとし、審議会に諮ることにしたとしています。

今回は区側に取材しましたが、引き続き反対している住民の方、そして地権者の意見なども取材を進めていきます。

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