「『暴力を振るわないで』と頼んでいた」と無罪を主張 「遺体なき強盗致死事件」強盗で起訴の女 広島地裁で初公判

広島県海田町で70代の男性が監禁されて現金を奪われ、死亡したとされる事件で、強盗の罪で起訴された41歳の女の初公判が広島地裁でありました。

起訴状によりますと、東広島市の無職・藤本裕子 被告は、去年6月、海田町の事務所で、竹内義博 さんが「債権回収屋」の男に暴行され、反抗が抑圧された状態にあるのに乗じて室内を物色し、現金11万円を奪ったとされています。また、竹内さんは一連の暴行によって外傷性ショックで死亡したとされています。

29日の初公判で藤本被告は、「『暴力を振るわないで』と頼んでいたから、強盗したつもりはない」と無罪を主張しました。検察側は、竹内さんが暴行され、うめき声を上げる中、藤本被告らが投資資金として預けた現金を返すよう求める録音の音声を流しました。

この事件では、藤本被告のほかに男女合わせて4人が強盗の罪で起訴。別の男女2人は強盗致死の罪で起訴されました。藤本被告は監禁の罪について去年11月、懲役10か月・執行猶予2年の有罪判決を受けています。

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