借金600万円、カード窃盗の元警察官が法廷で謝罪「欲しい物買いたい気持ちしか」

滋賀県警守山署

 部下のクレジットカードを盗んで物品を購入したとして、窃盗などの罪に問われた元滋賀県警守山署地域課巡査部長の男(30)=懲戒免職=の初公判が29日、大津地裁(西脇真由子裁判官)であり、男は起訴内容を認めた。検察側は懲役2年を求刑し、即日結審した。判決は10月13日。

 検察側は冒頭陳述で、収入を超える遊興費を得るために借金を重ねていて、他人名義のクレジットカードを使って商品を入手しようと考えたと説明。論告では「犯罪を取り締まるべき警察官が犯行に及び強く非難される」と指摘した。

 被告人質問で男は、借金額が600万円に上ることを明かし、「欲しい物を買いたいという気しかなかった。被害者に迷惑をかけた」と謝罪した。

 起訴状などによると、男は部下の男性警察官のクレジットカードを使うなどして、2月22日~3月18日、ガソリンスタンドで計1万7千円分を給油し、キャンプ用のローテーブルとグラウンドシート(計8万4500円相当)を購入したとしている。カードは、守山署の更衣室で部下のリュックサックに入っていた財布から抜き取ったという。

 大津地検は男を起訴した際に、滋賀県警が氏名を明らかにしていないことなどを理由に氏名を公表していなかった。

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