「『同志社アメフト』と聞くと、心臓が締め付けられる」被害女性訴え 元部員3人に懲役5年求刑

同志社大学

 同志社大アメリカンフットボール部に所属していた男子学生4人が、酒に酔って抵抗できない状態の女性に性的暴行を加えたとされる事件で、準強制性交の罪に問われた元部員3人の論告求刑公判が29日、京都地裁(川上宏裁判長)であった。検察側は3人にそれぞれ懲役5年を求刑。弁護側は執行猶予付きの判決を求めて、結審した。判決は11月21日。

 3人は、いずれも22歳。同罪で起訴されたもう1人の男子学生(23)は分離して審理される。

 検察側は論告で、女性とは体格や人数の差があり、容易に逃げられない状況で犯行に及んだとし、「極めて卑劣で悪質」と指摘。女性に落ち度はなく、「被害者の人生に悪影響を及ぼし続ける結果は重大だ」と非難した。「今でも『同志社アメフト』と聞くと、心臓が締め付けられる」との女性の意見陳述書も読み上げられた。

 弁護側は「再犯防止のカウンセリングに通っており、社会での更生が可能」などと訴えた。

 起訴状によると、昨年5月21日、上京区の元部員の自宅で、酒に酔って意識がもうろうとしていた大学生の女性=当時(20)=に性的暴行を加えたなどとしている。

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