赤穂ひまわり17点 バスケ女子連勝

17得点を挙げて勝利に貢献した赤穂=杭州市内(杉山圭一郎撮影)

  ●水球女子4連勝、浦チーム最多7点 

 【杭州=杉山圭一郎】バスケットボール女子の日本は29日、予選ラウンドでカザフスタンと対戦し、92-30で圧勝した。実戦復帰した赤穂ひまわり(七尾市出身、デンソーアイリス)は17得点を記録。水球女子の日本はシンガポールを34-6で破って開幕4連勝とし、エースの浦映月(えるな)(白山市出身、秀明大3年)はチーム最多の7点を挙げた。

  ●復帰戦活躍も「たまたまです」 

 初戦を欠場した赤穂はベンチからスタートし、2連勝に貢献した。復帰戦の攻守にわたる活躍にも「たまたまです」と冷静で、「これから強い相手が控えているので、もっとチームのためにプレーしたい」と意気込んだ。

 国内合宿から別メニュー調整で体調が心配されたが、試合後は「まったく問題なかった」ときっぱり。プレー時間はチーム6番目の17分54秒ながら、得点はチームトップと2点差の17点でリバウンドは2だった。

 第3クオーターは、自陣ゴール下で粘りのディフェンスからボールを奪うと速攻を仕掛け、再びボールを受けてシュートを沈めた。さらに2連続で3点シュートを成功。チームに勢いをもたらす鮮やかな攻撃だった。

  ●兄の様子を逆取材

 前日は双子の兄雷太(B1・秋田ノーザンハピネッツ)も勝利に貢献。兄の様子が気になるのか「雷太の調子はどうでした」と逆取材を受けた。「守備で貢献できた」との本人のコメントを伝えると、「守備力が求められてますからね」と安心したようにうなずいていた。

 高い身体能力や堅実なプレーだけでなく、謙虚で冷静な受け答えはそっくりだ。「そんなに似てますか? 母のおなかの中にいる時から一緒ですからね」と笑ったひまわり。目標も同じアジアの頂点だ。

 

  ●場外で「旗売り」VS警官

 【杭州=杉山圭一郎】アジア大会の競技場周辺で大量の中国旗を持ったおじさんやおばさんを見かける。母国の応援団を気取って無料で配っているのかと思いきや、有料だった。人が集まるところに商売が生まれるというが、アジア最大のスポーツの祭典ともなれば、路上ビジネスも盛んなようだ。

 杭州オリンピックセンターはバスケットボールや水泳の競技場が集積する一大拠点。最寄りの地下鉄の駅から入場口まで約500メートルの歩道には「旗売りおじさん」が人混みに紛れるようにして客を探していた。

 その様子をしばらく見ていると、これが飛ぶように売れている。注文の数だけ旗を渡すと、ポケットからQRコードが掲載されたカードを取り出し、一瞬で電子決済完了。さすがは電子マネー大国だ。現金で払う客はいなかった。

 値段を聞くと「10人民元」と言うから、日本円で約200円だ。すかさずQRコードを差し出されたが、買わないと分かるときびすを返して去って行った。周辺には警察官もたくさん立っており、旗売りはその場を離れるように促されるものの、しばらくすると戻ってきた。「通行の妨げになるから注意している。それの繰り返し」と警察官。競技場の外では、終わりのない「熱戦」が繰り広げられていた。

競技場の外では中国の小旗を売る人が目立つ=杭州市内(杉山圭一郎撮影)

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