長崎・アマゾン荷物配達員 追加手当が支払われず 1次下請けに原因と組合が指摘

 労働組合「東京ユニオン」に加盟するアマゾン配達員組合長崎支部(大瀧孝洋支部長)は28日、長崎市内で記者会見し、アマゾンの荷物配達に伴う追加の手当が支払われなかったと発表した。1次下請け業者の対応に原因があると指摘している。
 配達員は2次下請けの運送業者と契約を結んでいるが、追加の手当に関する文書はなく、基準があいまいになっているという。
 大瀧支部長によると、支払われなかったのは7月のセール時の荷物配達に関する手当など。8月末に支払いがなかったため、1次下請けのエリアマネジャーに確認したところ、9月15日に変更になったと返答があった。
 だが、その日になっても入金がなかったため、配達員約30人が同日午後の業務を取りやめた。長崎市内などへの荷物約1700個の配達が翌日になり、追加手当は19日に支払われたという。
 報酬はアマゾンから1次下請け、2次下請け、配達員へと分配される仕組み。会見に出席した2次下請けの代表によると、1次下請けからの入金額よりも配達員に支払う額が多い状態が続き、1次下請けから届く支払い通知には誰にいくら支払うか明示されていないという。
 東京ユニオンの執行委員長名で26日、1次下請けに対し、手当支給基準の明確化などを求める要求書を提出。1次下請けは「現時点では個別具体的な回答を差し控える」としている。

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