福井県の福井市は10月1日から、職員が業務時に身に付ける名札の表記について、現在の姓名から名字のみに変更する。SNS(交流サイト)などで個人情報が検索されたり公開されたりする懸念があるためで、市民からの迷惑行為や悪質クレームといった「カスタマーハラスメント(カスハラ)」対策を図る。
自治労が2021年に公表した全国調査によると、自治体職員の4割超がカスハラを受けたと回答。全国で名札の表記を見直す動きがあり、中核市を対象にした今年5月の調べでは、回答した53市のうち名字のみは28市で、姓名の25市を上回った。
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福井市が名札を変更するのは、姓名表記を導入した2007年以来。併せて、各部署に設置している職員の座席表についても名字のみの表記に統一する。
市職員課は「具体的なカスハラ被害の報告こそないが、不安を抱えている職員は一定数いると思われる」として理解を求めている。