米政府機関の閉鎖が濃厚に 下院が予算案否決、非難の応酬

報道陣の取材に応じるマッカーシー下院議長=29日、米ワシントン(ロイター=共同)

 【ワシントン共同】米政府の10月以降の予算措置を巡り、バイデン米大統領(民主党)とマッカーシー下院議長(共和党)は29日、双方の対応を巡って非難の応酬を続けた。米政府の運営資金を手当てできずに一部機関が閉鎖に追い込まれる事態が濃厚となっている。

 議会下院は同日、野党共和党による独自のつなぎ予算案を否決した。上院で超党派が合意したつなぎ予算案の代わりにマッカーシー氏が提出したが、不法移民対策が不十分だと訴える身内の保守強硬派からも反対が出た。仮に可決されても上院で否決される見通しだった。

 マッカーシー氏は否決後、記者団に上院のつなぎ予算案からウクライナ支援費などを除けば、下院でも採決を行う考えを示した。ただ下院でもこの案には与野党から反対が出る可能性がある。

 30日夜までに上下両院で何らかの予算案が可決されなければ、10月1日から一部機関が閉鎖される。その場合は2018年12月~19年1月以来となる。

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