レトロ衣装ルーム整備 四高記念館でオープン 「学都」の歴史、文化を発信

レトロな衣装で演奏するJAZZ-21=石川四高記念文化交流館

  ●カレー販売ショップも

 県が石川四高記念文化交流館で整備を進めていたレトロ衣装体験ルームと敷地内の旧門衛所を改修したミュージアムショップが30日、オープンした。市内の貸衣装店が明治・大正期に流行したアンティーク柄の着物を貸し出したり、四高生が好んだカレーなどを販売したりしてにぎわいを呼び込む。同日、交流館前広場でセレモニーが行われ、関係者30人が「文化観光」の魅力発信に期待を寄せた。

 衣装体験ルームは「レトリズム」と名付け、「懐古的」や「躍動感」「主義」といった意味が込められた。県が管理運営を委託するレンタル着物店金澤着楽々(同市)が約200着を取りそろえ、女学生や男性袴など5500円から6プランを用意する。

 ミュージアムショップは「門」と四高の「4」を英語で示し「ゲート4」とした。6月に国登録有形文化財の登録申請をした旧門衛所を改修し、本館が建てられた2年後の1893(明治26)年に整備された当時の外観を復元した。

 四高生がよく喫茶店でカレーを食べていたことや寮でろうそくを立てて勉学に励んだことから、オリジナルパッケージの和ろうそくやレトルトカレーなど約70点を販売する。後身にあたる金大のオリジナルグッズも扱い、学都の歴史や文化を発信する。

  ●アイデアが生まれる地に

 セレモニーでは、馳浩知事が「世界中からいろんな方が集い、新たなアイデアが生まれる地にしていく」と語った。国民文化祭のオフィシャルサポーターを務める民放3局と金沢ケーブルのアナウンサーがレンタル着物やグッズを紹介し、金沢ジュニアジャズオーケストラ「JAZZ-21」がレンタル衣装姿で演奏し、会場を盛り上げた。

旧門衛所を改修したミュージアムショップ

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