ええやん! 神戸で愛された伝統のご当地飲料に“爽快感”プラス 炭酸入り「アップル」登場

「アップルサイダー」を開発した兵庫鉱泉所の秋田健次代表=長田区菅原通1

 清涼飲料水メーカー「兵庫鉱泉所」(神戸市長田区菅原通1)が、みかん味のする伝統の自社商品「アップル」の炭酸入りドリンク「アップルサイダー」を開発した。ほどよい甘さとすっきりした後味で、長年愛飲されてきたアップル。そこに炭酸を入れることで爽快感が増し、両方を飲み比べてみるのも楽しそうだ。(安福直剛)

 地元の炭酸水をPRする炭酸飲料愛好会を立ち上げた市職員の志方功一さんが6月、同社に新商品の開発を提案。すると、アップルとラムネを自分で割って飲んでいる人が既にいると判明し、炭酸入りアップルに挑戦することにした。

 ラベルのないガラス瓶に薄黄色の飲料水が入っているのは既存のアップルと同じで、すぐには見分けがつかない。王冠(ふた)だけが異なり、アップルは赤色で「清涼飲料水」、アップルサイダーは緑色で「炭酸飲料」と書かれている。

 原料もほぼ同じだが、炭酸が入ることでシュワッとした爽やかさが口の中に広がり、少し甘さが抑えられたような感覚になる。秋田健次代表は「糖分をもう少し増やした方がいいのか、しばらくお客さんの反応を見てみたい」と話す。

 ラムネやサイダーなど炭酸水を製造する既存のラインでつくるため、初期投資は瓶や王冠など消耗品の購入費が主になった。9月中旬に約千本をつくり、市内にある一部の銭湯や駄菓子屋などに並べた。同社での販売は行っていない。

 秋田さんは「アップルの炭酸入りの要望は以前からあったため、『喜んでくれる人がいるなら』とつくってみることにした。一過性ではなく、長く愛される商品になってほしい」と話している。

 販売先は、炭酸飲料愛好会の交流サイト(SNS)で順次更新する。180ミリリットル、150円から。

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