「第2の人生」は小学生と…梱包木枠から制作の木の定規、新座の2小学校に寄贈 市内に施設が縁で都内の商社

児童代表の6年生山本幸芽さん(左)に輸入製品の梱包木枠を再利用し、制作した定規を寄贈する商社「トーアメック」の山﨑真歩さん=埼玉県新座市立陣屋小学校

 輸入製品を梱包(こんぽう)した木枠を材料にリサイクルで制作した定規を児童らの勉学などに役立ててもらおうと、自動車部品などを輸入、販売する商社「トーアメック」(東京都港区、高橋佑一郎社長)は9月26日、埼玉県新座市野火止1丁目、市立陣屋小学校(保戸田雅之校長、児童数403人)に木製定規(長さ約12センチ、幅約2.5センチ)約420個を寄贈した。

 社会貢献活動の一環で、同社は2020年ごろから、持続可能な開発目標(SDGs)として、廃材のリサイクルやエコトイレの販売などに取り組んでいる。同社の物流センターが同市畑中に開設されていることから、同センターに近い同小学校と同市立第四小学校に寄付することを決めた。

 第四小学校(新座市馬場、児童数565人)には3日に約580個を寄贈する。

 陣屋小学校には同社員らが訪れ、図書室で寄贈式を開催。テレビ画面を通して、各教室に待機した児童らを対象に同社員がSDGsの意味や同社の仕事内容などを説明。「製品を大切にして最後まで使用してほしい」と児童代表の6年生山本幸芽さんに廃材で製造した定規を手渡した。

 同社は「廃材は捨てるだけでなく、どうやって生かしていけるか、を考えて定規を作りました。児童らがSDGsに興味を持ち、物流センターの近くを通った際に『ここから定規をもらった』と思ってくれれば」と寄贈の効果に期待を寄せた。

 同校の保戸田校長は「寄贈をSDGsの取り組みのきっかけにしたい」と感謝を述べた。

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