埼玉を愛する人増へ…県物産観光協会、「DMO事業本部長」にJAL出身の山本氏が就任 国内外へ魅力を発信

県物産観光協会のDMO事業本部長に就任した山本克己氏=9月29日、県庁

 埼玉県物産観光協会(朝霧重治会長)は、DMO(観光地域づくり法人)事業全体を統括する「DMO事業本部長」に山本克己氏(59)が1日付で就任すると発表した。

 県産品のPRによる販路拡大のほか、観光プロモーションを通じて国内外観光客の誘致、産業振興と観光振興に寄与することを目的とした同協会は、世界に通用する知見と実績を有し、自ら積極的に動いて取り組める実行力を求めて人材を公募。340人の応募があり、書類選考や面接、プレゼンテーションで選考が行われた。

 東京都出身の山本氏は1988年に日本航空(JAL)入社後、営業企画職として商品造成や販売促進策の展開に従事。同社大連営業所長、JR北海道、九州観光推進機構への出向など、さまざまなステージで観光開発やインバウンド業務に携わってきた。

 山本氏は「日本航空の中でもかなり稀有(けう)なキャリアを積んできた。その過程において観光のミッションはなんだろうと考える機会が多く、地域の方々への貢献が絶対的なミッションだと痛感した。それを体現したい思いが強く、応募させていただいた」と就任までの経緯を振り返った。

 就任発表に先立って9月29日に大野元裕知事を訪問。大野知事は「(PRなどで)なんでこれだけ取り上げるんだとあしき平等を求める声は必ず上がってくる。最後は私が責任を持つ」とバックアップを約束し、山本氏は「こういう魅力、文化があるとストーリーにしていくことが、埼玉を愛していただける方を増やすことにつながる」と意気込みを語った。

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