3人の将軍に仕えた天海の381回忌 日光山輪王寺で遺徳偲ぶ

三仏堂で営まれた長講会

 日光山中興の祖とされ、徳川家康(とくがわいえやす)と秀忠(ひでただ)、家光(いえみつ)の3人の将軍に仕えた慈眼大師天海(じげんだいしてんかい)大僧正(1536〜1643年)の命日法要「長講会(じょうごえ)」が2日、日光市山内の日光山輪王寺の本堂「三仏堂」で営まれた。

 今年は381回忌に当たり、輪王寺の僧侶が総出で法要を執り行った。天海は生前、法華経の解釈について問答する「法華八講」を行っていたことから、輪王寺では長講会でこれを再現。僧侶たちは厳かな雰囲気の中、朗々と問答を繰り返して遺徳をしのんだ。

 同寺の鈴木常元(すずきじょうげん)教化部長は「本来、法要を執り行う慈眼堂が修理中のため今回も三仏堂で行った。修理が終わった際には、皆さまと遺徳をしのびたい」と話した。

 天海は1613年に家康の命で日光山の貫主となり、光明院(現在の輪王寺)を再興した。

三仏堂で営まれた長講会

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