「値上げしないで頑張っているが」10月も4,600品目が値上げ 飲食店・家計にダメージ

10月も値上げの波は止まりません。食品などを中心に約4,600品目が値上がりしていますが、私たちにとって特に厳しいのが、「再値上げ」の商品です。短期間で繰り返される値上げは、飲食店にも家計にもダメージを与えています。

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浜松市中区で45年続く自家製パスタ専門店「スパ1世佐鳴台」です。もちもちの自家製生パスタとソースが人気の理由ですが、パスタに欠かせないオリーブオイルの2022年7月以来となる「再値上げ」に頭を悩ませています。

<スパ1世佐鳴台 藤原康祐オーナー>
「どこかで上げ止まりがあるんじゃないかと思って、何とか、(メニューの)値上げはしないで頑張ってはいるんですけど」

オリーブオイルは、干ばつなど生産国の天候などが影響し、主要メーカーの中には10月から1.5倍ほど値上げしたものも。これまでパスタを自ら作ることでコストを下げてきましたが、麺の原料となるセモリナ粉や卵も値上がりしているため、利益はどんどん縮小しているといいます。

<スパ1世佐鳴台 藤原康祐オーナー>
「どこのタイミングでって言うのをずっと見計らってはいたんですけど、そろそろ値上げしたいなって言うのは正直な気持ちではあります」

帝国データバンクによりますと、10月から値上げする商品は酒類・飲料を中心に4634品目となりました。

いわゆる第3のビールは1年ぶりに、食卓には欠かせない一部のハムやソーセージは2023年2度目、4月以来の再値上げとなるなど、近年は短期間で値上げが繰り返されることが増えているのです。

値上げによる消費者の負担感を何とか減らし、客を獲得しようと店側の努力は続いています。

<杏林堂新津店 髙橋航平店長代行>
「こちらが、お肉売り場になります。生鮮鮮食品から日用雑貨まで全てがとり揃う『ワンストップショッピング』を目指しております」

こちらのドラッグストアが目指しているのはワンストップサービス。薬だけでなく日用品やあらゆる食材を並べることで、この店に来ればすべてがそろう状態を作ろうとしています。

<杏林堂新津店 髙橋航平店長代行>
「肉のくわばらさん(のテナント)が入っている店舗に関しましては、毎月9日、19日、29日と『肉の日』を開催しておりまして、それぞれ日に応じたお肉がお買い求め易くなっております」

目玉商品を設けて客の目を引くことで、他の商品も手に取ってもらうという戦略です。消費者側からすれば、移動の手間を省きガソリン代は減るというメリットがあるといいます。

もう一つ、各社が力を入れているのがポイント還元です。こちらのドラッグストアでは、自社ポイントと楽天ポイントそして決済のポイントと、1度の買い物で最大3種類のポイントがたまります。

<杏林堂新津店 髙橋航平店長代行>
「例えば楽天ペイというコード決済を利用していただくと、杏林堂のポイント、楽天のポイント、あと決済のタイミングで楽天ペイからポイントが付与される」

値上がりしても食品や日用品は、なかなか買い控えが難しいため、どの店に行くと自分が欲しいポイント還元があるかをちゃんと調べて買い物することが家計を助けることになります。

<井手春希キャスター>
このポイント還元。ほかの店ですと、例えば「ウエルシア薬局」では原則TポイントまたはWAONポイントが、「マックスバリュ東海」でもWAONポイントが、「フードマーケットマム」では楽天ポイントが貯まります。

生活圏と照らし合わせて、自分にぴったりのポイントを上手に活用したいですね。

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