アルピーヌA424、2日間のアラゴンテストで1500kmを走破「信頼性の問題はまったくなく、非常に満足」

 2024年WEC世界耐久選手権ハイパーカークラスへのデビューに向け開発を進めている新型LMDh車両『アルピーヌA424』が、スペインのモーターランド・アラゴンで2日間のテストを終えた。

 ニコラ・ラピエールとマシュー・バキシビエールが交代でステアリングを握ったオレカシャシーをベースとするA424は、8月にポール・リカール・サーキットで行われたテストに続く走行となった。

 アルピーヌによれば、マシンは9月27〜28日の2日間のテストで1500kmを走行したという。

 その走行距離のうちの半分は、ラピエールが初日に行った2回の36周にわたる走行でのもの。この走行は、ミシュランの2024年WEC用タイヤのコンパウンドと、「ボンネットの下での熱の挙動」についての理解を深めるために費やされた。

 加えて、空力バランス、重量配分、ハイブリッドシステムを調整するためのショートランも行われた。

 なお、アラゴンでの走行に先立ち、マニクール近郊のルルシィ・ルヴィ・サーキットでは、ブレーキシステムとディファレンシャル・システムを微調整するための短時間のテストが行われたという。

スペインのモーターランド・アラゴンで開発テストを行うアルピーヌA424

「テストはうまくいった」とシグナテック・チーム代表のフィリップ・シノーは述べている。

「ポール・リカール・サーキットでのポジティブな結果はモーターランド(アラゴン)でも確認され、マシンは健全な挙動を示し続けた」

「シェイクダウンを終えて、ハイブリッドシステム、エンジン、シャシーなど、マシンのすべての要素を統合することができた」

「マシューとニコは1,500km以上の距離を走行し、時にはダブルスティントもこなしたが、信頼性の問題はまったくなく、非常に満足のいく、建設的なものとなった」

「この段階では、マシンを理解し、適切なセットアップを行うことに特に重点を置いており、オペレーション上の役割を開始することができた」

「チームのスムーズな運営は人的側面からも明らかで、今後の大きな課題に向けて議論がおおいに促進された。まだやるべきことは山積みだが、我々は正しい方向に進んでいる」

 アルピーヌA424の次回のテストは10月17~19日にスペインのヘレスで行われる。さらに11月中旬にはアラゴンで最初の耐久テストが予定されている。

スペインのモーターランド・アラゴンで開発テストを行うアルピーヌA424
アルピーヌA424のステアリングホイール

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