【シンガポール】テマセク傘下のSPAC、台湾企業を買収[媒体]

シンガポール政府系投資会社テマセク・ホールディングス傘下の特別買収目的会社(SPAC)であるバーテックス・テクノロジー・アクイジション・コープ(VTAC)は2日、ライブ配信プラットフォームを手がける台湾の17LIVEを買収すると発表した。取得額は9億2,510万Sドル(約1,012億円)。買収後は17LIVEを存続会社とし、シンガポール取引所(SGX)の上場を継続する。

VTACは、年内に株主とシンガポール取引所から承認を得る予定。買収が決まれば、国内で初めてターゲット企業と合併するSPACとなる。合併・買収(M&A)後の企業価値は最大11億6,100万Sドルを見込む。社名は17LIVEグループに変更する。

17LIVEは2015年設立。イベントなどを中継するライブストリーミングや、ライブ配信で商品を販売するライブコマース、ゲームなどを通じて利用者が相互交流を図る「V—Liver」など多様なサービスを手がける。ライブ配信サービスの主要市場は台湾、日本、シンガポール、マレーシア、フィリピン、香港、米国で、特に台湾や日本での知名度が高い。

VTACのジャン・ホンフイ最高経営責任者(CEO)は「17LIVEは業界のリーダー的存在であり、中核のライブストリーミング事業と新サービス『V—Liver』の両方で力強い成長の可能性を秘めている」と述べた。

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