豚骨の聖地・久留米市で70年!久留米豚骨の王道をいまに語る名店の一杯【福岡】

そもそも久留米豚骨ラーメンとは?

白濁豚骨ラーメン発祥の地、福岡県久留米市。

この地を訪れる旅人であれば

「久留米にしかない豚骨を食べたい!」

そう思うのは当然でしょう。

ただ、九州のご当地豚骨で最も有名なのは「博多豚骨」。

そこで旅人はこう思うかもしれません。

「そもそも、博多豚骨と久留米豚骨って、何が違うの?」

わたしのような九州をフィールドとするラーメンオタクでも、

そう聞かれると困ってしまいます。

・麺の硬さを選べる

・麺は細くてストレート

・替え玉あり

・スープは取り切りが多く熟成臭は無し

が博多豚骨の特徴とすると、では久留米豚骨は?

・麺は中太

・替え玉なし

・硬さ指定なし

・スープは呼び戻しで、熟成臭強め

が教科書的な答えかと。

しかし昨今、久留米では博多豚骨の特徴を持つ店が増えてきてる気がします。

要は、博多豚骨文化が徐々に混ざってきている感じ。

このように久留米豚骨らしさが曖昧になっていくと

「店が久留米豚骨を名乗れば、それは久留米豚骨」となってしまいかねません。

「じゃあ、九州ラヲタから見て、これぞ久留米豚骨な店といえば?」

お待たせしました。紹介しましょう。

わたしが思う、最も久留米豚骨らしい久留米豚骨を!

その名は・・・

『潘陽軒 本店』

1948年(昭和23年)に屋台として創業し、店を構えたのが1953年。

以来、この地で支店もなく1店舗のみ、70年営業し続ける!これを久留米豚骨と呼ばずして何と言うか!

お店の場所は、ざっくり言うとJR久留米駅と西鉄久留米駅の中間地点。

近くの商店街を出てすぐの分かりやすい立地で、迷わず辿り着けるでしょう。

さあ店に入り、もし厨房が見える席が空いてたら、迷わず座って頂きたい。

「平網」の麺あげ仕事を目の当たりにできるチャンスだ!

柄が長くて先の網が窪んだものは「平ザル」、これは全国各地で見かけられます。

一方、柄と網が直角で、かつ、網が真っ平らなものは「平網」。

この珍しい「平網」を使いこなす店は九州北部に集中していて、

知る限りでは50軒あるかないか。

言わば九州の豚骨文化が誇る職人技なのです!

さて平網のことはこれくらいにして、「ラーメン」へ。

メニューに替え玉無し!

具なしの素ラーメンあり!

注文の際、硬さは聞かれず!

供された「ラーメン」は、鄙びたルックス。

寸胴の上澄みから取った油によってやや茶濁した水面、

これは博多豚骨ではなかなか見られない!

さらに丼に顔を近づけてみると、スープを覆う油から仄かな熟成臭が。

しばらく香りを楽しんだら、豚骨スープを口に含みましょう。サラッと軽めで、鼻に抜けるように熟成臭がふっと通り抜けるはず。更に、中太短めでシャッキリした麺を一気に啜ると、麺と共に匂いも運びこめること請け合い!

ご当地ラーメンは数あれど

「匂い」で語れるご当地ラーメンは久留米豚骨だけ

そう断言したい!

この匂いを覚えたら、自宅の近くで同じ匂いのする豚骨ラーメン店を探してみてください。

もし出会えたら、きっと、久留米豚骨体験の記憶が甦えるはずです。

潘陽軒 本店

〒830-0031 福岡県久留米市六ツ門町7-52

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*この記事は2023年9月時点の情報を基に作成しています。

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ライター:オゴポコ

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