避難の子らにキーウで演奏会 兵庫・豊岡のピアニストら支援

2日、ウクライナの首都キーウで、東部2州から避難してきた子どもたちのために開かれたクラシック演奏会(共同)

 【キーウ共同】ウクライナの首都キーウ(キエフ)で2日、ロシア占領下の東部ドネツク州やルガンスク州から避難してきた子どもたちのためのクラシック演奏会が開かれた。ウクライナで演奏経験があるピアニストの碓井俊樹さんが企画し、兵庫県豊岡市の市民らの支援で実現した。テンポのよい曲調の音楽に子どもたちは喜びの声を上げた。

 碓井さんは5~6月に豊岡市で開催された「第9回おんぷの祭典」の音楽監督を務めた。祭典の来場者の寄付金約11万円を、今回の演奏会に活用。現地の音楽家オスタプ・シュトコさんらがバイオリンやピアノを担当した。

 リストの「ハンガリー狂詩曲第2番」などを披露したシュトコさんは演奏会後、日本からの支援に謝意を示した上で「武器を持たなくても、音楽で人を勇気づけることができる」と述べた。

 ルガンスク州リシチャンスク出身のマクシム・ブダコフ君(9)は演奏会を楽しんだ様子で「ピアノが好き」と話した。家族でキーウに避難してから半年以上がたち「友達がたくさんできた」と笑顔を見せた。

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