元なでしこ澤穂希さんらエール 女子サッカー発展「みやき町の活動大切」

現役時代のエピソードなどを振り返る澤穂希さん(中央)、阪口夢穂さん(右)=みやき町農村環境改善センター

 2011年のサッカー女子ワールドカップ(W杯)ドイツ大会の優勝に貢献した元日本代表の澤穂希さん(45)らによるトークショーが、みやき町農村環境改善センターで開かれた。優勝メンバーの阪口夢穂さん(35)、海堀あゆみさん(37)との3人で、現役時代のエピソードや女子サッカーの展望などを語り合った。

 澤さんは日本代表をW杯初優勝に導いた決勝での劇的な同点ゴールの瞬間を、「本当に神がかっていて全てがスローに見えた。忘れられない経験の一つ」と振り返り、試合で負けた後の気持ちの切り替え方などについてアドバイスした。

 女子サッカーの将来についても言及し、阪口さんは「地方では競技人口が少ないので活動が広まってほしい」と期待した。澤さんは「女子サッカーのまち」を宣言したみやき町の取り組みについて「なでしこの発展のためには、みやき町のような地域の活動は大切。オリンピックやW杯に出場する選手が輩出される可能性は十分ある」と話した。

 5歳児から小学2年生を対象にしたサッカー教室も開かれ、海堀さんとのPK対決などで交流した。同町の女子サッカーチーム「みやきなでしこクラブ」のGK平井莉央さん(神埼清明高1年)は「世界一になった方の言葉は一つ一つに重みがあった。私たちも九州リーグを目指して努力を続けたい」と誓った。

 イベントは同クラブなどが主催し、地域住民ら約100人が参加した。(井手一希)

子どもたちと交流する澤穂希さん(左)ら=みやき町農村環境改善センター

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