佐賀県総文祭、6年ぶり総合開会式 芸術への情熱次世代へ 1000人が決意新た

6年ぶりの通常開催となった県総文祭の総合開会式=佐賀市文化会館

 第35回佐賀県高校総合文化祭(総文祭)の総合開会式が9月29日、佐賀市文化会館で開かれた。コロナ禍の影響に加え、2019年には県内で全国総文祭を実施したこともあり、総合開会式の通常開催は6年ぶりとなった。高校生や関係者ら約千人が、芸術文化活動への情熱を引き継ぎ、次世代へつなぐ決意を新たにした。

 佐賀東高校や佐賀清和高校など県内5校の演劇部員40人によるオープニング演劇「『輝き』の方程式」では、コロナ禍で制限の多い学校生活を強いられた高校生が、先輩たちの思いを引き継ぎ今を輝かせようとする姿を描いた。

 音楽や美術・工芸など全16の専門部代表生徒がプラカードを持って入場し、各専門部の活動を紹介した。生徒実行委員長で牛津高2年の大内夢花さんは、大会テーマ「魅せろ、輝け佐賀んもん!」にちなんで「佐賀と佐賀で生きる私たちの魅力をどんどん発信したい」と意気込みを語った。

 観覧した佐賀清和高吹奏楽部部長で3年の藤井颯大さんは「たくさんの演奏機会を失った」とコロナ禍を振り返り、「演劇を見て、これから徐々にステージが増えることに期待を感じ、わくわくした」と笑顔を見せていた。

 県総文祭は9月中旬に開幕しており、11月16日までの2カ月間、16専門部が14の大会や展覧会を開く。総合開会式の様子は、10月末に県内のケーブルテレビで放送する。(花木芙美)

総合開会式のオープニングで上演された演劇には、5校の演劇部員40人が出演した

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