花巻市、ロケ誘致へ補助制度を創設 宿泊、交通費の半額支援

宮沢賢治の世界観をイメージしたJR花巻駅。ロケを誘致し地域活性化につなげる

 岩手県花巻市は、映画やテレビ番組のロケを誘致して地域活性化につなげようと補助制度を創設した。撮影スタッフらの宿泊費や交通費の半額(上限150万円)を支援する。2022年度は宮沢賢治の映画など計16件の撮影があり、前年度の3倍に急増。ロケ地を巡る「聖地巡礼」や人気商品が生まれるなど反響は大きく、商談会を通じて地域の魅力を売り込む。

 市内で撮影する映画やCM、テレビ番組などの映像作品が対象。24年1月に映像関係者と全国の自治体が参加するジャパン・フィルムコミッションの商談会があり、補助制度をきっかけにロケ地としての存在感を高めたい考えだ。

 市によると、22年度は多くの撮影があった。宮沢賢治没後90年を記念した映画「銀河鉄道の父」は、同市桜町の「賢治自耕の地(下ノ畑)」が舞台の一つとなり、全国公開後にロケ地巡りの観光客が相次いだ。

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