JR西日本は、利用客の減少が続く芸備線の一部区間について、今後のあり方を考える再構築協議会の設置を、国に要請しました。協議会が設置されれば、路線の存続やバスへの転換などが、本格的に議論されることになります。
再構築協議会の設置を要請したのは、JR芸備線の備後庄原駅と、岡山県の備中神代駅間の68.5キロです。JR西日本は、要請した理由について、「持続可能な交通体系の実現に向けて、地域の皆さまと議論をすることが必要」としています。
10月に施行された新しい地域交通法に基づく要請は、全国で初めてです。
JR西日本広島支社 奥井明彦副支社長
「長年にわたって地域の公共交通を担ってきた立場として、しっかり協力していきたい」
協議会が設置されれば、沿線自治体の意見をまとめたうえで、3年を原則に存続か、バスなどへの転換かを決めることになります。
広島県 湯崎英彦知事
「公共交通にかかる補助金などの経費を増やして、将来にわたって負担し続けることは、地方自治体にとって重い負担」
また、庄原市の木山耕三市長は、「芸備線の維持・存続に向け、全国につながる鉄道ネットワークの重要性を訴えていきたい」としています。
末川徹記者
「芸備線のあり方については、JRと沿線自治体が2年以上にわたって、議論を重ねてきました。JRと沿線自治体が、最終的にどう折り合いをつけるのか。議論が求められています」