元市議が自治会費2680万円横領か 自治会が警察に告発状提出

長浜署

 滋賀県長浜市の野瀬町自治会の会費計2680万円がなくなっていたことが分かり、同自治会は3日、地区に住む元長浜市議(75)や会計責任者が自治会の口座から現金を引き出すなどしたとして、業務上横領などの疑いで告訴・告発状を長浜署に提出した。

 同自治会代理人の弁護士によると、元市議は市議在職中の2020年、町内の空き家の解体や樹木伐採の支払い金の名目で当時の自治会会計責任者を通じて2030万円を得たという。地元神社の新築工事代金1000万円を業者に支払ったように見せかけて、うち650万円も得るなどした疑いがあると主張している。

 21年10月に自治会の口座から多額の不明な引き出しがあることが分かり、事案が発覚したという。

 元市議は今年8月に「一身上の都合」として市議を辞職した。1カ月ほど前に「迷惑をかけた」と言って弁護士に2030万円を返却したという。

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