秋の味覚求める混雑に先手! 篠山城下町の「二階町通り」を歩行者天国に 10月7~9日と14日

観光客でにぎわう篠山城下町の二階町通り周辺=丹波篠山市二階町(2023年9月撮影)

 兵庫県丹波篠山市は、7~9日と14日の日中、篠山城下町のメインストリートである二階町通りを「歩行者天国」にすると決めた。特産品の秋の味覚「丹波黒枝豆」や「丹波栗」などを求め、押し寄せる行楽客の混雑対策の一環。担当者らは「ゆっくりと落ち着いて、買い物やまち歩きを楽しんでもらえたら」とPRしている。(堀井正純)

 丹波黒枝豆の今年の販売解禁日は7日。近年、秋の篠山城下町では、限られた時期にしか購入できない丹波黒枝豆などを目当てに、観光客らが多数来訪し、「キャパシティーを少し超えている」と関係者は語る。

 市の推計では昨年10月の城下町地区への月間観光客数は約69万人。昼食を提供する飲食店が足りず、「ランチ難民」が続出するほか、駐車場も不足し、また、舞鶴若狭自動車道・丹南篠山口インターチェンジ(IC)周辺では渋滞が多発する。

 とりわけ、問題視されているのは二階町通りの人波。乗用車やバスと接触事故が起きないか、危険視する声も上がっていた。

 篠山署からの助言などもあり、市は交通事故防止のため、東西に走る二階町通りの約500メートルを交通規制することを検討。住民らの理解も得て、「歩行者専用道路」とすることを決めた。車両規制の時間帯は7~9日が午前10時~午後4時、14日が午前10時~午後5時。

 なお14日午後5~7時、15日午前9時45分~午後9時には、篠山春日神社秋祭りの鉾山(ほこやま)巡行などのため、一帯のより広いエリアが交通規制され、歩行者天国となる。期間中、路線バスも迂回(うかい)ルートとなる。

 市は丹南篠山口IC周辺の渋滞緩和のため、迂回路も設定。看板や観光情報サイトで発信し周知を図る。

 新型コロナウイルス禍以前には、10月の3連休に「丹波篠山味まつり」が篠山城跡三の丸広場で催され、会期中は二階町通りを歩行者天国としていた。コロナ以降、「味まつり」は中止となったが、イベントがなくても週末の来訪客が多く、市が対応を迫られた。

 「より安全に丹波篠山の秋を満喫してもらいたい」と観光関係者は語る。規制の詳細は観光サイト「ぐるり!丹波篠山」で。

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