日程、移動、気候…川崎F山根視来は大会特有の雰囲気を謳歌「今ACLが楽しい」

右サイドバックでフル出場、決勝弾の起点となった山根視来[写真:©︎CWS Brains, LTD.]

川崎フロンターレのDF山根視来が蔚山現代FC戦を終え、メディアの取材に応じた。
【動画】山根視来が起点に!橘田健人の弾丸ミドル

AFCチャンピオンズリーグ(ACL)では3季連続で蔚山と顔を合わせることとなった川崎Fだが、これまでは一度も勝てていなかった。

互いに初戦白星スタートの中で3日、ACLグループI第2節でホームに蔚山を迎えた川崎Fは、序盤から攻勢が続くもゴールが遠く、悩ましく時間が経過していった。

ゴールレスドローも見え始めた89分、均衡を破ったのは橘田健人。山根のクロスが相手に当たり、こぼれ球を遠野大弥が収めて丁寧に落とす。走り込んだキャプテンが右足を振り抜き、強烈なミドルシュートを叩き込むと、これが決勝点に。川崎Fが1-0で勝利を収め、連勝スタートを切った。

チャンスはある中でも決め切れないという悩ましい展開だったが、山根は「やり続けるしかないなと思っていましたし、あとは一発でやられないようにっていうのは意識していました」と、焦らず続けることとリスク管理を意識していたと述べた。

瀬川祐輔とのコンビネーションで度々右サイドを攻略していた山根は、83分のバフェティンビ・ゴミス投入の意図を汲み取り、よりクロスを意識。結果として、自らのクロスが決勝点の起点となった。

「バフェが入って、クロスを上げろっていう意味だと思ったし、彼からも要求はいつもされているので、相手に当たって、スーパーゴールでしたけど、そういう選択をしてよかったなと思いました」

コロナ禍のために集中開催が続いていたACLのグループステージだが、今季はホーム&アウェイ方式が復活。山根自身にとっては初体験となるが、対戦相手の事情や移動も含めて「今ACLを楽しいと思いながらプレーしています」と、頼もしいコメント。この日のようなやきもきする展開すらも楽しめるからこそ、プレーが最終盤のゴールにつながったのではないだろうか。

「ACLなので、グラウンドとか気候とかコンディションとか、いろいろある中で勝たなくてはいけないんですけど、今日に関しては、彼ら(蔚山)は中2日で移動してきて、僕らは中3日あった。しかも(川崎Fは)ホームでできるので、絶対に勝たなければいけないと思っていましたし、(勝てて)良かったです」

「僕自身すごく楽しんでできている大会です。プレー以外のことも(含めて)いろんなことが楽しいなと。そういうエネルギーをチームに還元できたらいいなと思っています」

「もちろんアウェイに行くのは大変ですけど、そっちの方が楽しいなと思いながら今やっているので、全部アウェイでもいいかなと思っていますけど……初めてですかね、今はACLを楽しいと思いながらプレーしています」

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