維新・藤田幹事長「処分を検討」党に無許可の鈴木宗男氏の訪露 5日に本人から事情聴く

日本維新の会の藤田文武幹事長(42)が4日、国会内での定例会見で、5日に馬場伸幸代表(58)とともにロシアを訪問した鈴木宗男参院議員(75)から事情を聴くことを明らかにした。

鈴木氏は1日にロシアへ出発し、5日に帰国予定。参院には渡航届を出していたが、党には2日、事後報告があったという。海外渡航の場合は、党に届け出が必要で「役員会通達違反ということにならざるを得ない。詳細については本人が帰って来てからヒアリングをさせていただいて、皆さんにご説明させていただくという形になる」と説明した。

藤田氏は、鈴木氏が党に事前の相談なくロシアに渡ったとして「価値判断をともにしながら戦う政党のガバナンスとしては、ちょっと外に外れている。これは問題だと思う。(届け出を出すのが)抜け落ちるというのは考えにくい。我々の決まりから逸脱してしまったということについては、処分を検討という形になると思う」と話した。

モスクワで記者団の取材に応じた鈴木氏が、届け出を出さなかったことは事務的ミスで渡航は問題ないと主張したことに「太いパイプを全部断ち切るべきだとは思いませんが、外交とか党の主張っていうものはそれなりの相談や意思決定者の心合わせがあって進んでいくというもの。肩書きがついている以上、24時間365日外せないと思う。党籍を持ち、党の役職についておられる以上、ガバナンスから外れるのであれば、外れたなりの判断をしないといけない」と強調した。

藤田氏は「やっぱりロシアが有利に働くように、様々な事象をプロパガンダするというのは間違いない。いかにプロパガンダするかってことを考えるのは当然のこと。党の副代表で行かれるということについては、前回も反対申し上げたし、時期的には今じゃないんじゃないかということを代表からも申し上げた」と、無許可での訪露に苦言を呈した。

(よろず~ニュース・杉田 康人)

© 株式会社神戸新聞社