市道分離帯に無許可バナナ 福岡・久留米市、伐採求める

福岡県久留米市の市道の中央分離帯に、無許可で植えられたバナナ=4日午後

 福岡県久留米市の市道の中央分離帯に、高さ3メートル前後のバナナ3株が無許可で植えられていることが4日、分かった。大きな葉が通行の妨げになり危険だとして、市は植えた男性に伐採を求めている。

 市によると、市役所近くのケヤキなどが並ぶ中央分離帯に、男性が無許可で植えた。道路法に抵触する恐れがあるといい、市の担当者は「大きく張り出した葉が事故の原因になる可能性がある」と指摘した。

 久留米市の自営業江頭聡さん(51)は、知り合いからもらい約2年前に植えたといい、「景観をきれいにしようとした。通りがかる人が笑顔になるのでできればそのまま育ってほしいが、市が言うなら切るしかない」と話した。

 5日ほど前にはみ出ている部分を刈り込んだという。近くに住む70代の女性は「実の鮮やかな紫がきれいで、切らないでほしい」と話した。

 福岡市動植物園によると、主にフィリピンで採れるモンキーバナナとみられ、耐寒性があり、比較的育ちやすい。風に弱く、茎が折れる可能性があるため、街路樹には不向きという。

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