ジャニーズ怒らせられない雰囲気 日テレ、社内調査結果を公表

 ジャニーズ事務所のジャニー喜多川元社長(2019年死去)による性加害問題で、日本テレビは4日、同事務所との関わりなどについての社内調査結果を夕方のニュース番組で公表し「ジャニーズ事務所を怒らせると、キャスティングや取材ができなくなるのではという認識や雰囲気が生まれていた」とした。

 20年以上さかのぼり、当時の職員らに聞き取り調査をした結果などを約30分間放送。喜多川氏のセクハラ行為の真実性を認めた東京高裁判決を報道しなかったことについて、当時の報道局幹部は「ゴシップと軽く捉えていた」と答えたという。

 00年代以降は、多くの所属タレントが番組に出演するようになり、競合タレントを出さないなど「特別扱いする空気が醸成されてきた」。タレントが報道番組にキャスターとして起用され、報道に慎重になった側面もあったと認めた。

 森実陽三コンテンツ戦略局長は「影響力が大きいだけに事務所にとってマイナスな提案や交渉をしづらい側面があったかもしれない」とコメントした。

© 一般社団法人共同通信社