タイの外務省と観光・スポーツ省、国家警察は4日、3日に首都バンコクで起きた発砲事件の死者が2人だったと発表した。事件直後には死者数は3人と発表されていた。
事件で死亡したのは、中国人とミャンマー人。負傷したのは5人で、タイ人3人のほか、中国人とラオス人がそれぞれ1人だった。外務省は特別室を設置して各省と連携し、状況の把握を進める。
事件が起きたショッピングモール「サイアム・パラゴン」は4日には通常どおりの営業を再開した。来場者は少なく、一部の店舗は営業していない。サイアム・パラゴンに直結する高架鉄道(BTS)サイアム駅は、3日の午後6時ごろには利用できる状況となった。
3日に逮捕された容疑者は、バンコク在住の14歳の少年。地元紙バンコクポストなどによると、自宅の部屋には多数の弾薬があり9ミリ弾が49個確認された。
■サイアムパラゴンは謝罪
事件を受けてサイアム・パラゴンのチャダティープ最高経営責任者(CEO)は4日に開催されたイベントに先立ち、「今回の事件について、深くお詫びする」と謝罪。「幹部や社員は、2万人を超える来店者や店舗のスタッフの避難に全力を尽くした」と説明した。一方で、「事件で失ったものの価値ははかりしれない」とし、「いかなるアドバイスや批判も受け入れる」と話した。
サイアム・パラゴンの入り口には金属探知機が設置されていたが、銃を所持した入場者を防げなかったことで、防犯体制に対する批判の声が上がっている。4日からは入り口での持ち物検査を強化し、探知機だけでなく、係員が直接バッグの中を検査するといった対策も取られた。チャダティープ氏は、被害者の家族に対しても、謝罪をしていくとの方針を示した。