JR九州が「AI駅員」導入を検討 サービス向上へ実証実験開始

AI駅員が対応するモニター=諫早市、諫早駅

 JR九州は今月、列車の発車時刻や目的地までの経路、駅構内の案内、切符に関する問い合わせなどに人工知能(AI)が多言語で対応するシステム「AI駅員」の実証実験を諫早駅(長崎県)などで始めた。一般利用客、回復傾向にあるインバウンド(訪日客)へのサービス向上につなげたい考えで、利用状況を踏まえて本格導入を検討する。
 実証実験が始まったのは乗り換え客が多い諫早、小倉、香椎、佐賀の3県4駅。専用モニターに表示されるオリジナルキャラクターのAI駅員「七星未来(みく)」が日本語、英語、韓国語、中国語の4言語に応じ、利用客がモニターに話しかけるか、タッチパネルを操作して質問していくと、音声や文字で回答する。AI駅員が回答できない場合は、遠隔案内機能を使って駅係員が応対する。
 実証実験は12月24日までの午前7時~午後7時。専用QRコードをスマートフォンで読み取って利用することもできる。
 諫早駅のモニター設置場所は西九州新幹線と在来線の改札口近く。春本英憲駅長は「ポスターを見た利用客から設置場所について問い合わせを受けることもあり、興味を示してもらっている。西九州新幹線の開業効果もあって、諫早駅を利用する人は多くなってきている。実証実験を積み重ね、より良いものをつくっていきたい」と話した。

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