夕日すっぽり 対馬・上県の佐奈豊トンネル 写真愛好家、太田さん撮影

佐奈豊トンネル内から撮影した、海峡に沈む夕日=対馬市上県町(太田聡さん撮影)

 長崎県対馬市上県町の佐奈豊トンネルからは春と秋の数日間、日韓の海峡に沈む夕日をアーチ越しに眺めることができる珍しい現象が生じる。同市厳原町の写真愛好家、太田聡さん(56)が1日、撮影に成功した。
 市によると、トンネルは長さ約270メートル。久原地区と女連(うなつら)地区を結んでいる。
 秋分の日の10日後ごろと、春分の日の10日前ごろ、日没がトンネルの方向と重なり、女連側の出入り口に太陽が入り込むという。夕方になると光がトンネルに差し込み、幻想的な雰囲気を醸し出す。
 太田さんが夕日を撮影したのは1日午後6時過ぎ。数人の見物客が訪れていたという。太田さんは「光が視界に入ってくる様子がSFのようできれいだった。車に気を付けながら撮影した」と話した。

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