佐賀県内高卒求人倍率 2.44倍 8月末、97年度以来最高

 佐賀労働局が発表した2024年3月の県内高校卒業予定者の求人倍率(8月末時点)は、前年同月比0.39ポイント増の2.44倍で、現行の調査方法になった1997年度以来、最高となった。求人数の増加と就職希望者の減少により、求人倍率が上昇した。

 県内のハローワークが受理した求人数は前年同期比8.9%(363人)増の4426人で、97年以来、各年度8月時点で最多。産業別では、製造業が同7.7%増の1499人、建設業が4.5%増の903人、宿泊・飲食サービス業は64.1%増の215人だった。

 高校卒業予定者7127人のうち、就職希望者は1816人で前年同期から8.2%減り、過去最低となった。県内就職希望者は同9.3%減の1198人で、県内就職希望率は同0.8ポイント減の66.0%だった。

 佐賀労働局は「コロナ禍からの経済活動の回復に伴い、採用意欲が高まっている。売り手市場となる中、企業が労働条件をよくすることで人材確保につなげようとしている」と分析した。

 来春卒業予定の高校生の採用活動は9月16日に解禁された。(草野杏実)

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