ハースF1、フェラーリ育成18歳のベアマンをメキシコGPとアブダビGPのFP1に起用

 マネーグラム・ハースF1チームは10月4日、フェラーリの若手ドライバー育成プログラム『フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)』のメンバーであり、今季FIA F2に参戦中のオリバー・ベアマンを第20戦メキシコGP、第23戦アブダビGPのフリー走行1回目に起用すると発表した。ベアマンにとっては初のF1公式セッション参加となる。

 イギリス出身のベアマンは現在18歳。2021年にイタリアF4とドイツのADAC F4でそれぞれタイトルを獲得し、同年11月にFDAに加入。2022年のFIA F3でのランキング3位を経て、今季FIA F2にプレマ・レーシングからデビューし、ポールポジション3回、スプリントレースを含む計4勝を挙げランキング6位につけている。

「オリバー・ベアマンにメキシコとアブダビへの遠征をオファーできることを非常にうれしく思う」とチーム代表ギュンター・シュタイナーはコメント。

「彼はFIA F2で輝かしいルーキーシーズンを過ごしており、4勝はその証拠だ。FDAの一員であるベアマンの週末に向けた準備は一流だ。ベアマンをチームに迎え入れ、VF-23をドライブしてもらうことを楽しみにしている」

 ハースF1から2大会のFP1に出走することとなったベアマンは「メキシコとアブダビでハースF1に参加できてとてもうれしいね」とコメント。

「F1で出走するのはカート時代からの夢だったから、今年初めてクルマを運転できるのは本当に特別なことだ。このチャンスを与えてくれたチーム、そしてもちろんフェラーリに感謝している。どんな状況でも、できる限りチームを全力でサポートできるよう、準備に励んでいる」

 F1では各チームに対し、FP1を2回ルーキードライバーに割り当てることを義務付けており、今回のベアマンの起用はこの義務を消化するものとなる。なお、鈴鹿サーキットで行われていた前戦日本GPではフェラーリに帯同していたベアマンだった今週末のカタールGPはハースF1に帯同し、メキシコ、アブダビでの走行に備えるとしている。

2023年FIA F2第13戦モンツァ オリバー・ベアマン(プレマ・レーシング/フェラーリ育成)
2023年FIA F2第7戦バルセロナ オリバー・ベアマン(プレマ・レーシング)

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