カボチャ「聖地」へ活動拡大 氷見・触坂のFPI、ハロウィーンに引っ張りだこ 発足3年目、収量も増加

イベントに向け準備を進めるメンバー=氷見市触坂

 氷見市触坂(ふれさか)でカボチャを使った地域活性化に取り組む「触坂パンプキン愛(FPI)」が活動の場を広げている。市内各所でカボチャ飾り「ジャック・オ・ランタン」の制作体験を開いており、ハロウィーンシーズンの今月は、毎週末に計五つのイベントを控える。「触坂をパンプキンの聖地に」を合言葉に発足して3年目。今年は収量も増えて準備は万全で、メンバーはイベントの成功に意気込んでいる。

 FPIは2021年、住民や移住者らで発足し、現在、20~50代の27人で活動する。過疎化が進む山あいの地区を新たな特産で盛り上げようと、地区内の休耕田でカボチャを栽培し、ランタン作りの体験会の開催や販売に取り組んでいる。

 活動3年目の今年は、昨年と比べ作付面積を5倍の約1.5ヘクタールに拡大。酷暑や水不足の影響で、収穫量は予想より少なかったが、ランタン用のカボチャは昨年と比べて3倍の約300個を収穫。食用や鑑賞用も合わせると千個を収穫した。

 活動は着実に浸透し、今年はイベントの出店依頼が増加。今月は8日にひみ番屋街の創業11周年感謝祭、15日に芸術文化館での景観まちづくりイベント、29日のひみ食彩祭りなどと毎週末に予定を控え、引っ張りだこになっている。

 21日には、地元の旧久目小を活用した市久目地区交流館で、主催イベント「パンプキンワールドカップ」を開く。昨年に続き、2回目で、ランタン作りのコンテストや仮装パーティーのほか、今年は新たにグラウンドでのキャンプを企画。ランタンに明かりをともし、幻想的な風景を楽しんでもらう。

 川崎政志代表は「活動を通して地域の結束も高まってきた。楽しむことを第一に、どんどん活動の幅を広げていきたい」と意気込んだ。

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