推しの選手は?清水担当は北爪と北川! 磐田担当は古川と後藤!【静岡三国決戦ファイナル直前!担当記者&ディレクター座談会②戦力分析】 

サッカーJ1昇格を懸けた「J2第38節 清水エスパルス−ジュビロ磐田」の“静岡三国決戦ファイナルラウンド”が10月7日、IAIスタジアム日本平(静岡市清水区)で行われます。大一番を前に、SBSテレビと静岡新聞社の両クラブ担当のディレクターと記者が語り合いました。座談会2回目のテーマは「戦力分析」。【全3回の2回目/#1/#2/#3

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◇SBSテレビ「みなスポ」清水エスパルス担当 村田哲久/ジュビロ磐田担当 尾崎文哉
◇静岡新聞社運動部 清水エスパルス担当 市川淳一朗/ジュビロ磐田担当 名倉正和

流れを変える北爪のスピード

ー今回のダービーで個人的に期待する選手はいますか?

村田ディレクター(清):エスパルスは後半、3バックに変更するタイミングで北爪健吾選手を投入することが多いですが、彼のスピードはサポーターの期待値も大きいと思います。藤枝戦の悔しさもあると思いますし、やってくれそうな気がします。

市川記者(清):直近11試合、エスパルスは途中出場の選手が点を取っていないんですよね。7月16日の千葉戦で、ベンジャミンコロリ選手が途中から出て点を取って以降ゼロ。交代策が効いてない印象がある中で、確かに北爪選手は分かりやすく武器を出せますよね。

個人的には最近ベンチ外が続いている北川航也選手にも期待したいです。当然本人には悔しさがあるはずですし、今はチームも2試合連続無得点と攻撃が停滞気味です。もし秋葉監督がここぞの場面で使ってくれたら面白いなと思います。ダービーなので、下部組織育ちの彼を起用して活躍してくれたらいいなと。

村田ディレクター(清):ずっとエスパルスで育ってきた選手が試合に出て、何かを起こしてくれれば、前節の停滞感を打破するきっかけになると思います。彼らが活躍するとサポーターもぐっと盛り上がる。北川選手への「チャント」はいつもすごくて。サポーターの北川選手への期待値はやはり大きいと思います。

いまこそ、エスパルス育ちの奮闘に期待

ー竹内涼選手も在籍期間は長いですよね?

村田ディレクター(清):エスパルスの酸いも甘いも知っている選手。ヒリヒリするような残留争いを、そして昇格争いを経験してきた選手だし、「エスパルス愛」が非常に強い選手だと思います。そういう選手の活躍が最後の最後、必要になってくると思います。

市川記者(清):エスパルスは藤枝戦の敗戦が少なからずダメージになっているかと思います。2試合連続無得点と内容に不安要素もあります。ここで秋葉監督がどう立て直すか。4月の秋葉監督の就任以降、連敗は1度だけ。自動昇格に向けての正念場を迎えた中、結果を好転させる指揮官の手腕が一番の注目点だと考えています。

ジュビロの切り札 古川・後藤コンビ

ー磐田の担当者2人はどうですか。

尾崎ディレクター(磐):僕は、高い位置を取る右サイドバックの鈴木雄斗選手が清水の左サイドを突けるのではと期待しています。ジュビロは右サイドの攻撃が多く、長崎戦の山田大記選手の得点シーンも鈴木選手のロングパスからでした。

ージュビロは最近、交代枠を使い切らないんですよね。

名倉記者(磐):無駄に変えることはないですね。いつも後半残り30分ぐらいで、古川陽介選手と後藤啓介選手を投入する。本当に劣勢だと、後半頭から2人を同時投入しますね。

ー古川選手と後藤選手の2人はやはり良い選手ですか?

尾崎ディレクター(磐):途中から出てくると、より特長が出てくるなと感じています。古川選手はスタメンで出た時に、後半になると少しガス欠になってしまう部分がありました。後半途中で入ってくれば、相手も疲れている。その状況で古川選手があれだけ足元をこねくり回せば、相手はやっぱりついていけない。本当に切り札という感じがします。

ーサポーターからすれば、あの2人を最初から見たいのでは。

名倉記者(磐):昨年はクラブ事務所に「古川を使え」っていう声が殺到したそうです(笑)

尾崎ディレクター(磐):ただ、古川選手を先発で使った時に、後半の攻め手がなくなってしまう。流れを変えられなくなるかも。

ー後藤選手は?

尾崎ディレクター(磐):本当にすごいですね。細かいプレーが少し足りなかったりとか、球際で負けちゃったりっていうのはありますが、大事なところで決めるじゃないですか。すごいのはそういうスター性じゃないですか。

名倉記者(磐):一時期の勢いほどではないですが、良い位置にいますよね。ボールがこぼれてくる。この間2点取ったときもそうでした。

ー気持ちも見せるからサポーターも応援したくなりますよね。今季が終わったら海外へ出ちゃうんですか?

名倉記者(磐):そういう報道もありましたね(笑)。もっとビッグになって、ちゃんと活躍してから、伊藤洋輝選手みたいに海外に行った方がいいんじゃないかという意見もあります。本人は一刻も早く行きたいかもしれないですけど。

村田ディレクター(清):まだ高校生ですもんね。

名倉記者(磐):車の免許もまだ持ってませんから。今は自転車で移動してますよ。喫茶店などでたまに会います。とてもいい若者です(笑)。

ー元エスパルスの金子翔太選手にも期待したいところでは?

名倉記者(磐):トップ下に山田選手が入って序列が下がってしまいましたが、エスパルス戦ではベンチ入りする可能性も十分あると思います。あとは、山田選手との共存がうまくいくかどうか。2人が並ぶのを見たいサポーターも多いようです。金子選手が右サイドで、山田選手がトップ下。金子選手はダービーに懸ける思いはもちろん強いと思うので、個人的にも見てみたいですね。

◇経歴
<村田哲久>
SBSテレビ「みなスポ」を担当して7年目。清水エスパルスは通算5年ほど取材している。39歳。藤枝市出身。

<市川淳一朗>
静岡新聞・清水エスパルス番記者歴4年目。日本代表担当も兼務し、特派員として2022W杯カタール大会を取材した。39歳。静岡市清水区出身。

<名倉正和>
静岡新聞・ジュビロ磐田の番記者として2年目。2010広州アジア大会や2021東京五輪など国際大会の取材経験も豊富。44歳。浜松市北区出身。

<尾崎文哉>
入社3年目。SBSテレビ「みなスポ」のジュビロ磐田担当。河井陽介選手らに憧れて藤枝東高に入り、2015年度には左サイドバックで全国高校選手権出場。25歳。静岡市出身。

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