きょうから大分市中央町で「SHOW店街」 芸術緑丘高生の作品を8店舗に展示【大分県】

「SHOW店街」を企画、運営した前田陽葵さん=大分市中央町の農園きやのレモン直売所

 【大分】大分市上野丘東の芸術緑丘高美術科3年の前田陽葵(ひまり)さん(18)は7日から、同市中央町の店舗をギャラリーに見立てた企画展「SHOW店街」を開く。クラスメート12人の絵画を文具店やカフェなどに展示。「日常を楽しくするアートの“種”と出合いませんか」と呼びかけている。9日まで。観覧無料。

 前田さんはビジュアルデザインを専攻。学びを深める中で「美術は人に寄り添い、新たな気付きを与えてくれるコミュニケーションツールだ」と実感した。

 美術館とは異なる日常の空間に展示することで「作品が種となり、会話のきっかけや新しい考えと出合う可能性を秘めているのでは」と企画を思い立った。

 同校教諭にアドバイスをもらい、準備を進めた。商店街を回って店主と交渉。初めての試みに緊張しながら8店舗から快諾を得た。店の雰囲気に合わせて作品を配置し、自身はちらしと作品に添えるキャプションを制作した。

 セントポルタ中央町の「農園きやレモン直売所」の壁を彩るのは、山田愛珠(まなみ)さん(17)の日本画と上野彩花(あやか)さん(18)の油絵。オーナーの上杉由紀さん(46)は「店に並べたレモンやライムがさらにフレッシュに見える。気軽に見に来てほしい」と喜ぶ。府内町の店にも生徒の作品を展示した。

 前田さんは「制作に打ち込む同級生の絵を多くの人に見てもらい、緑丘高のことも知ってもらいたい」。人の暮らしを豊かにするデザイナーになるのが夢だ。

 その他の店は次の通り。

 コトブキヤ文具店本店、ひろ茂、パンの店プティパ、ベイシングレコード、パティスリーミヤビ、ラニカフェ

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