新スタジアム、27年7月完成目指す モンテ運営会社が会見

新スタジアム整備計画について記者会見する相田健太郎社長=天童市・NDソフトスタジアム

 サッカーJ2・モンテディオ山形の本拠地として建設を目指す新スタジアムに関し、クラブを運営する株式会社モンテディオ山形は6日、天童市のNDソフトスタジアム山形で記者会見を開き、2027年7月の完成を目指し整備事業を進めていくと発表した。相田健太郎社長は財源確保を念頭に「完成後の所有者など課題は残っている」とし、県や建設地の天童市との議論を加速させていく考えを示した。

 建設は株式会社モンテを中心に新会社を設立し、主導していくことを想定している。これまで100億円前後と見ていた建設費は、資材高騰などを背景に120億程度となることを見込んでいる。財源には企業版ふるさと納税やスポーツ振興くじ助成金などの活用が見込まれるが、完成後の所有者が決定していないために申請のめどが立っていない。相田社長は「スケジュール通りに建設計画を進めるため、年度内に結論を出したい」と語った。

 スタジアムは球技専用の1万5千人規模で、米プロリーグMLSのスタジアムを参考に、ファミリー層やサッカーに詳しくない人も楽しめる空間の創出を目指す。客席に暖房を設置するなど、寒さ対策にも取り組むという。

 周辺にホテル、商業施設などを誘致する構想も説明し、「試合の日だけ人が来るハコモノではつくる意味がない。地域のシンボルにするとともに、経済を動かす場所にしていきたい」とコンセプトを示した。

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