外国人医療の課題学ぶ 佐賀市で通訳サポーター養成講座

沢田貴志さん(右)から外国人医療の現状や課題を学んだ講座=佐賀市の佐賀商工ビル

 外国人が適切な医療を受けるために活動する医療通訳サポーターを養成する講座が9月30日、佐賀市の佐賀商工ビルで開かれた。通訳育成に携わる神奈川県の診療所所長・沢田貴志さんが講演し、45人が外国人医療の現状や課題について理解を深めた。

 県国際交流協会が主催する初心者コースの1回目。沢田さんは外国人診療の現状について、言葉の壁や文化習慣の違い、支援者の不足といった課題があると指摘し、医療通訳を普及させるには「市民や医療機関、行政が連携して技術の習得や効率的な派遣システム、多言語の相談に取り組む必要がある」と訴えた。

 講座は医療通訳サポーターとして活動するための基礎知識や心構えを学び、実践につなげること目的に2年に1回実施。初心者コースは来年2月まで10回の講座を開く。同協会は外国人住民支援として、2013年からサポーターの派遣事業を行っている。(辻恵美)

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