昨季に続いて長崎ヴェルカを率いる32歳の前田健滋朗監督。チーム初年度の2021~22年シーズンはアソシエイトコーチ、昨季はBリーグ最年少監督として、チームをB1昇格へ導いた。若きリーダーにチームの現状、意気込みなどを聞いた。
-ここまでの調整は。
チームをより良くしたいという思いを持った選手が多くいるので、前に進んでいる。ただ、昇格組で一番下からのスタート。まだまだ足りない。プレシーズンマッチ(9月16日、ヴェルカ101-95三河)も相手が調整段階でシーズン中の駆け引きとは異なるバスケットだったので、勝ちに対する意味はないと捉えている。
-昨季との違いは。
ヴェルカのスタイルであるHASIT(一生懸命の「ハード」、積極的の「アグレッシブ」、速いの「スピーディー」、革新的の「イノベーティブ」、一体感の「トゥゲザー」)を体現することは変わらない。(5人全員が外角から攻撃の起点をつくる)ファイブアウトの戦術も継続。その中でもいろんな種類があって、いろんな選手がいろんな役割をできる。よりポジションレスなチームになったことは大きな違い。
-今季の目標を。
ターゲットに設定しているのは30勝。昨季のB1で達成したのは24チーム中9チーム。B2から昇格した初年度の最高成績も25勝で難易度は非常に高い。ただ、そこはゴールではなく、30勝した後に何試合が残っているのかも大切だと思う。
-開幕戦は。
千葉Jは日本でもトップのチーム。前半、下手したら第1クオーターで試合を決めてしまう実力を持っている。すべての試合でそうだが、最後の5分までクロスゲームにしていくことが大事なポイント。そこに持っていくことがどれだけ大変かは理解している。全員がキーマン。一人だけの力では試合はつくれない。
-ファンに対して。
これまでたくさんの人に支えてもらい、応援してもらったからこそ今季を戦える。日本最高峰の試合を長崎で見る機会になるし、ヴェルカが長崎を背負って全国で戦うことに誇りを持ってもらえるように頑張る。ヴェルカの輪を広げ、勝利を積み重ねて上を目指していく。1年間、楽しみながら一緒に戦ってほしい。