石川の地酒、飲んで応援 しいのき迎賓館でサケマルシェ開幕

晴天の下、地酒と料理を楽しむ来場者=7日午前11時半、金沢市のしいのき迎賓館

  ●需要回復へ期待

 石川の地酒と美食の祭典「サケマルシェ」(北國新聞社など後援)は7日、金沢市のしいのき迎賓館で開幕した。今年は国民文化祭(いしかわ百万石文化祭2023)の一つとして8年ぶりの2日間開催となり、来場者が晴天の下、こだわりの地酒とグルメを堪能した。コロナ下で落ち込んだ日本酒の売り上げは、5類移行に伴ってコロナ前に近い水準に戻っており、関係者はさらなる需要回復に期待を込めた。

 石川県内の28酒蔵が地酒を提供し、37店の飲食店がすしや串焼き、天ぷら、焼き鳥などを提供した。ブース数は過去最多で、来場者は専用のグラスを手にブースを巡り、飲み比べを楽しんだ。

 県酒造組合連合会によると、コロナ下の日本酒の売り上げは、外出自粛や時短営業などの影響で、大幅に減少した月があったという。一方、9月に発売された秋の季節酒「ひやおろし」は、1蔵当たりの予約数がコロナ前を上回っており、需要は徐々に回復している。

 会場にはテーブルやテントが設けられ、初めてサケマルシェに訪れたという金沢市の会社員松永樹里さん(24)は「いろんな日本酒が一度に飲めるので、お気に入りの銘柄を見つけたい」と話した。

 オープニングセレモニーでは、県酒造組合連合会の山田英樹会長が「石川のおいしい地酒と料理を2日間楽しんでほしい」とあいさつし、来場者で乾杯した。

 8日も酒蔵や飲食店がブースを設けるほか、金沢国税局の「酒造りシンポジウム」も開催される。

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