大型の台風15号(ボラヴェン)は10月9日午後9現在、マリアナ諸島を1時間に20キロの速さで北西へ進んでいる。今後、小笠原近海に進む可能性がある。気象庁の進路予想に加え、米軍合同台風警報センター(JTWC)とヨーロッパ中期予報センターの見方も参考に調べた。⇒台風15号の最新の状況はこちら
気象庁の予想進路
気象庁の10月9日午後9時の実況によると、台風15号は中心気圧980ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は30メートルで、最大瞬間風速は45メートル。中心から95キロ以内は風速25メートル以上の暴風域、全域500キロ以内は風速15メートル以上の強い風が吹いている。
今後、発達しながら北西寄りに進むとみられ、10日午前9時時点では強い勢力に発達する見込み。同時刻時点の中心気圧は975ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は35メートルで、最大瞬間風速は50メートル。中心から全域155キロ以内が暴風警戒域とみている。
さらに勢力を強め、11日午後9時時点では非常に強い台風となる見通し。12日から13日にかけて進路は北東寄りに変わるとみており、小笠原近海に到達する見通しの13日午後9時時点では中心気圧は920ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は50メートルで、最大瞬間風速は70メートル。中心から全域600キロ以内を暴風警戒域としている。
米軍(JTWC)の見方は(※参考)
米軍合同台風警報センター(JTWC)のサイトを調べると、台風15号は気象庁と同様に今後、日本に向かうように北上し、12日ごろから北東寄りに進むとみている。硫黄島の北東に進んでいるとみられる12日午後3時時点の中心付近の風速は67メートルに達するとみている。
10月10日午前3時:36メートル 10月10日午後3時:44メートル 10月11日午前3時:51メートル 10月11日午後3時:59メートル 10月12日午後3時:67メートル 10月13日午後3時:59メートル 10月14日午後3時:46メートル
ヨーロッパ中期予報センターの見方
リアルタイムの気象情報を提供するチェコの企業「ウィンディ・ドットコム」では、ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)によって提供された解析気象データを基に台風の10日先までの動きを、アニメーションを使い視覚的に分かりやすく知ることができる。画面左下の「▷」ボタンを押すと、台風の動きが再生される。赤、紫色の部分は風速15メートル以上で強い風が予想される。
「ボラヴェン」の名前の由来
台風の名前は、「台風委員会」で各加盟国などが提案した名前が140個用意されており、発生した順につけられる。「ボラヴェン」の命名国はラオスで高原の名前。