マンチェスター・シティのノルウェー代表FWアーリング・ハーランドが、自身について初めて語った。イギリス『テレグラフ』が伝えた。
2022年夏にドルトムントからシティへと完全移籍加入したハーランド。見せつけていた得点力は、プレミアリーグでも遺憾なく発揮。プレミアリーグ35試合36ゴールを記録すると、公式戦でも53試合52ゴールと驚異的な得点力を見せつけた。
あっという間にチームのエースとなったハーランド。今シーズンも期待された中、プレミアリーグで7試合8ゴールとペースは衰えず。公式戦で11試合8ゴールを記録している。
そのハーランドは移籍後初となるイギリスの新聞でのインタビューに応じ、『テレグラフ』に自身に対するファンや周囲の反応について語った。
「みんな、僕が得点した時よりも得点しなかった時の方がショックを受けるんだ!でも、それはポジティブなことだよ」
「ノルウェーのメディアは『ノーゴール!』と見出しをつけるんだ。でも良いことだよ。僕はゴールを決めるためにマンチェスター・シティと契約したから、全く不満はない」
「だから、予想通りのことだ。おそらくそれほど多くはない。でもネットにボールを入れるのは僕だ」
1試合1ゴール以上を求められるハーランド。数試合ゴールを決めなければ事件のような扱いを受け、1試合でも無得点だと騒がれる状況。ただ、それは期待の裏返しとも言える。
ただ、期待されるのも当然だろう。プレミアリーグではここまで42試合44ゴール。1試合あたり1.05ゴールという状況。プレミアリーグの最多ゴール記録記録である元イングランド代表FWアラン・シアラー氏のゴールは260ゴールであり、あと「216」ゴールだ。
同じペースでいけば、6年目には達成する記録となるが、どこか不可能とは思わせないハーランドは、冗談混じりに記録について語った。
「僕の契約はどれぐらいか?残り3年10カ月?じゃあ時間はまだあるかな(笑)? そんなことは考えられない。次の試合、シーズンのことを考えなければいけないけど、それはしばらくしてから起こることだ」
「でも、あと15年イギリスに住めるのであれば、そうならない手はない。見守ってみよう」
長期滞在すれば記録更新に自信を見せたハーランド。アーセナルでプレーする同胞のマルティン・ウーデゴールは「野獣」と表現し、リバプールのユルゲン・クロップ監督は「自然の力」、シティのジョゼップ・グアルディオラ監督は「止められない男」だと表現する。
その中で、ハーランドは「ゾンビ」と表現。ピッチ上で徘徊するかのように歩き回り、チャンスと見れば一気に襲いかかる姿を表現した。
「試合では、ボールに触れていないことで、人々が僕を批判するのが通常だ」
「何度か寄っていってボールを触ることはできるけど、ただ歩き回り、そこに立ち、自分の世界の中で動いているだけ。でも、そういうわけではない。説明するのは難しい」
「体から抜け出て、ゾンビになる。ちょっとした「ゾーンアウト」のようなものだ。周りを見回すように、チャンスを待っている。そしてチャンスが来た時は、準備ができていなければいけないんだ」
「僕はスイッチが入っていて、歩き回ってスキャン、スキャンするような感じだ。僕はチャンスを待っていて、『ボールがそこに来れば、起こり得る。ボールがあそこにいけば、ここで起きる』と考えている。それは感覚だ」
「チームが後方からビルドアップしているときは、自分が関与する必要がないことはわかっている。僕はそこに立ち、適切な瞬間を待っている」
週末には昨シーズン優勝を争ったアーセナルとの大一番。コミュニティ・シールドでは敗戦した相手だが、今シーズンを占う一戦とも言える中でエースがどう活躍するか注目だ。