〈杭州アジア大会・第15日〉稲場・水球男子「金」 3得点、五輪切符獲得

 杭州アジア大会第15日の7日、水球男子決勝で富山市出身の稲場悠介(ブルボンKZ)を擁する日本は中国を11―7で下し、53年ぶりの金メダルと来年のパリ五輪出場権を獲得した。稲場は先制ゴールを含む3得点を挙げ、1970年バンコク大会以来の頂点に貢献した。

 五輪は2016年リオデジャネイロ大会から3大会連続の出場となる。

 日本は前半を5―1で折り返し、第3ピリオドに4失点と追い上げられたが、最後は勝利への執念を見せた。優勝を決めるとプールの中でハイタッチして抱き合い、喜びをかみしめた。

 大舞台でエース稲場が躍動した。第1ピリオドに豪快なシュートで先制点を奪うと、第2ピリオドでも鋭くネットに突き刺した。後半も勢いに乗り、第3ピリオドが始まって間もなく自身3点目のゴール。コースを突いた一発に、右拳を握ってうなずいた。

 7月の世界水泳で日本は11位と目標の8強入りに届かなかった。この時、アジア大会に向けて「圧勝したい」と頂点に狙いを定めていた稲場。女子決勝で中国に敗れ、パリ五輪切符を逃した姉の朱里(秀明大クラブ)の分まで力を発揮した。

  ●森田・野球「銅」

 野球の3位決定戦で日本は中国に4―3で競り勝ち、銅メダルを獲得した。6日の上位リーグ最終戦で、日本は六回降雨コールドゲームで台湾を2―0で破っていた。富山市出身の左腕・森田駿哉(Honda鈴鹿、富山商高OB)はいずれも登板しなかった。

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