『ゴジラ』と『スター・ウォーズ』を任された男、ギャレス・エドワーズの魅力に迫る! SF超大作『ザ・クリエイター/創造者』に高まる期待

今年度最大級のSFアクション映画『ザ・クリエイター/創造者』

『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』を手掛け、世界中で高い評価を得たギャレス・エドワーズ監督の最新作にして、『TENET テネット』でも主演を務めたジョン・デヴィッド・ワシントン、『インセプション』などハリウッド大作への出演が続く渡辺謙が豪華共演を果たす、感動のSFアクション超大作『ザ・クリエイター/創造者』が2023年10月20日(金)より劇場公開となる。

本作は先日、映画評論家などからのレビューが解禁されるや称賛の声が相次いでいるが、なかでも「ギャレス・エドワーズがこれまでで最高の映画を世に送り出した」、「エドワーズの新しい物語は私たちに何か違うものを与えてくれる」、「ギャレス・エドワーズは驚くほどの感情と愛に満ちたオリジナルのSF映画を世に送り出した」など、本作を手掛けたギャレス監督への称賛の声は後を絶たない。

ということで、いま世界中で最も注目を集めている映画作家のひとりであるギャレス・エドワーズの作品の魅力に迫ってみよう。

巨大ポップアイコン『ゴジラ』&『スター・ウォーズ』シリーズの監督に

VFXアーティストとして経験を積んだのち、インディペンデント映画『モンスターズ/地球外生命体』(2011年)で監督・撮影・脚本・視覚効果などを手掛け、各国の映画祭で高い評価を得たギャレス監督。さらに長編2作目にして、渡辺謙の出演も話題となった『GODZILLA ゴジラ』(2014年)の監督に大抜擢され大ヒットに導いた。

続く3作目には、世界中に多くのファンを持つ『スター・ウォーズ』シリーズ旧三部作の1作目『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の前日譚にあたる『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016年/以下、『ローグ・ワン』)を監督。目の肥えたファンからも“シリーズ最高傑作”という声があがるほどの成功を成し遂げ、世界中から一目置かれる人気監督の一人となった。

こうして世界中で支持されてきたギャレス監督。その魅力としては、【人々を引き込む魅力的な世界観】、【今の時代が反映されたメッセージ性】、【キャラクターたちをよりドラマチックに切り取る作家性】などが挙げられるだろう。

▼人々を引き込む魅力的な世界観

VFX畑出身という経歴を活かした、細かなディテールまでこだわりぬいた世界観がギャレス監督の魅力のひとつ。『ローグ・ワン』でも登場する数々の惑星を、それぞれリアリティのある質感とフォトジェニックなビジュアルで切り取り、新たな『スター・ウォーズ』世界に観客を誘った。

そして物語終盤、それまでの『スター・ウォーズ』シリーズではほとんど見られなかった、明るくトロピカルな地上戦と、シリーズの真骨頂ともいえる暗い宇宙空間での戦いを同時進行で描写。シリーズ屈指の戦闘シーンとまで評された<スカリフの戦い>をはじめ、観客を恐怖のどん底に叩き落したダース・ベイダーの登場シーンなど、斬新かつずば抜けた臨場感とスリルによって、多くの映画ファンを魅了してみせた。

『ザ・クリエイター/創造者』では、そんなギャレス監督オリジナルな近未来の世界“ニューアジア”を舞台に、人間とAIとの壮絶な戦いが描かれる。『ゴジラ』へのマニアックな愛着など日本をこよなく愛することで知られるギャレス監督が、新宿や渋谷をはじめとしたアジアとAIを掛け合わせ、どんな新たな世界作り上げたのか注目したい。

▼社会情勢などを反映したメッセージ性

ギャレス監督作品は、その当時の社会性を反映させたメッセージが込められているのも魅力。『GODZILLA ゴジラ』では日本の原発事故を発端として物語が展開し、そこで働いた登場人物やその家族たちの苦悩・葛藤などが印象的に描かれていた。

もちろん『ローグ・ワン』でも、アメリカをはじめ根深い問題となっている人種間の亀裂などに目を向けている。反乱軍の名もなき戦士たち(ローグ・ワン)の個性的な面々には、【大きなことを成し遂げるには、多様な文化や価値観を持った人々が集まり力を合わせることが必要だ】というメッセージが込められているのだ。

そして『ザ・クリエイター/創造者』は、良くも悪くも大きな話題となっているChatGPTに代表される“AI”と、我々人間の共存が物語の核となっている。AIが人間に取って代わる世界についても議論されるようになった昨今、ギャレス監督がどんなメッセージをこの作品を通して世界へ発信してくれるのか? 多くの注目が集まりそうだ。

▼キャラクターをよりドラマチックに切り取る作家性

そしてギャレス監督のもう一つの魅力が、様々なキャラクターたちを軸とした人間ドラマだ。脚本を手掛けた1作目『モンスターズ/地球外生命体』は低予算を逆手に取り、危険地帯となったメキシコからアメリカへ旅をする1組の男女の関係性や繊細な距離感、恋愛感情などを豊かに表現。『ローグ・ワン』では、生い立ちや性格などもまるで違う反乱軍の面々が強大な帝国軍に対し、未来への“希望”を胸に命を懸けて戦う姿をセンセーショナルに表現し、世界中に興奮と感動をもたらした。

1作目以来となるギャレス自らの脚本・監督作品となる『ザ・クリエイター/創造者』では、元特殊部隊の主人公ジョシュアと、彼が人類を滅ぼす兵器を見つけるために潜入した先で出会った超進化型AIの少女・アルフィーの2人を軸に物語が展開。人類の未来のためとアルフィーの抹殺を託されながらも、ある理由から彼女を守ると決意したジョシュア……。人類とAIの運命が託された2人の物語を、いかにドラマチックに仕上げたのか? ギャレスには大きな期待が寄せられている。

――人々を魅了する世界感と、現代社会へのメッセージ、そしてドラマチックなストーリーでもって、『ローグ・ワン』をはじめとした作品たちを世界に送り出してきたギャレス監督。すでに映画評論家からも多くの称賛が寄せられている彼の最新作『ザ・クリエイター/創造者』でも、すこぶるエモーショナルなSF世界を体験させてくれそうだ。

『ザ・クリエイター/創造者』は2023年10月20日(金)より全国公開

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