国連AI会議、京都で開幕 規制、偽情報対策を議論

国連の会議「インターネット・ガバナンス・フォーラム」(IGF)であいさつする河野デジタル相(中央)=8日午前、京都市

 インターネットを巡る政策課題を話し合う国連の会議「インターネット・ガバナンス・フォーラム」(IGF)が8日、京都市で開幕した。12日までの日程で、人工知能(AI)規制や偽情報対策などを中心に協議する。議論の成果は、日本が先進7カ国(G7)の議長国として主導するAIルール作りの枠組み「広島AIプロセス」に生かす。

 8日は国際的なデータ流通を拡大する構想「信頼性のある自由なデータ流通(DFFT)」を議題とする会合を開催。膨大なデータが国を超え、円滑に流通することによる経済発展の可能性や注意点を話し合った。出席した河野太郎デジタル相は構想に関し「多くの国が議論に参加する必要がある」と訴えた。

 また、別の会合ではAIで作成した偽の映像や音声などを、交流サイト(SNS)で拡散するといった悪用への対応策を探る。

 IGFには政府や民間企業、学術界の関係者ら6千人規模の参加を見込む。今回が18回目の開催で、会期中には計300以上の会合を開く。サイバー犯罪や、ネットの普及の違いによる情報格差なども議論する。

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